「猛男的炒飯」がAラウンドの調達を終えました…と書いても読者の方は何のことやらという感じになるかもしれません。彼らのロゴマークから意訳すれば「マッチョチャーハン」と言う名のチャーハン専門飲食チェーンです。飲食店であってもベンチャーからの調達が行える中国の市場環境を見てみましょう。

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Aラウンドの増資に応じたのは青松基金というリスク資金提供ファンドで、規模は数千万元とのこと。用途としては北京、上海、広州などの一級都市における店舗開拓とそれに伴うオペレーションの規範化と標準化、更にはチャーハンメニューに関する研究開発とのことです。

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マッスルチャーハンが特段テクノロジーについて尖っている部分がある訳でもありませんが、リスクマネーが供給される中国の飲食業界はどのようになっているのでしょうか。

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上記が2013年から2023年までの予測を含めた中国飲食業界市場の規模(棒グラフ:兆元)と成長率(折れ線グラフ:%)を示したものです。2018年の段階で市場規模は4兆元で、前年比で10%弱の成長率を示しており、減速傾向にはあるもののマクロとしての投資ポテンシャルを感じます。

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マッスルチャーハンは2015年に浙江省の杭州市で設立され、多様なチャーハンメニューを売りに、店舗と出前の双方の形態でサービスを提供してきました。2017年時点で、中国11省32都市に60店舗を展開していたものが、2018年には200店舗まで拡大が進んだと見込まれています。

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チャーハンのメニューを多様化し顧客のニーズに応え、オンラインを含めたマーケティングに力を入れるだけでなく、ワークショップ形式でチャーハンの美味しい作り方を学ばせる場を設けるなど、中国のB2Cにおける体験重視のトレンドにもいち早く対応しているようです。

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中国通であれば、中国大陸におけるチャーハンの扱いは、基本的には余り物でサッとつくる主食であり、食事のメインにはなり得ないという大衆の認識をご存じのことと思います。その意表をつく、大衆料理のバリエーションと体験の提供による急成長、非常に面白い事例です。

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