香港証券取引所に上場している火鍋チェーン”海底捞”が4月2日に一時的に上場以降最高値の28.3香港ドル(HKD)を記録しました。終値は3.3%値上がりの28.0HKD, 時価総額で1,481億HKD, すなわち約2兆1,035億円で、4月3日付けの日本の時価総額ランキングで言えば住友不動産の上にあたる64位相当となりました。

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絶好調な海底捞関連株、スープ提供企業の株価も上昇

海底捞が最高値を記録すると時を同じくして”海底捞のバックヤード”と称される中国国内企業で香港市場に上場する”頤海国際”の株価も大幅に上昇、2019年3月26日以来28.1%も値上がりしています。専門家によれば、海底捞の非常に高い知名度と、ここ数年のサービス品質に対する信頼度が市場の中で浸透しており、”海底捞関連株”として見なされた企業の株価の堅調さの根拠になっているとのことです。

頤海国際は2017年4月に上場した際には3.3HKDだった株価が2年で35.8HKDまで上がったことになります。彼らは、海底捞向けに火鍋スープの素を提供していましたが、今では自主ブランドも多く立ち上げ、市場に受け入れられており、典型的な高ROE企業として好まれています。

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中国”新飲食”の勢いは止まらない

中金研究レポートによると、海底捞は産業用ロボット、運営の効率化に対する投資を継続的に行っており、スマート厨房や顧客管理システムへの応用も含めてテクノロジーに対して積極的な姿勢を見せているとのことです。

以前に当ブログでも取り上げたおひとりさま火鍋専門チェーンである”呷哺呷哺”も2016年春以降株価が上昇し続けており、海底捞も含めたいわゆる中国”新飲食”業態に属する株価は非常に堅調であり、中国国民からの期待を背負っていると言えるでしょう。

中国の”新飲食”についてはこちら

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中国人にとっての”メディア”である火鍋

中国人にとって火鍋は切っても切れない料理、人が集まれば火鍋に行こうということになることも少なくありません。周りを気にせずに自分の好きな具材を好きなタイミングで好きなだけ食べられる、そしてスープが刺激的で食欲をそそる、好きにならない理由はありません。スープにはケシから抽出された成分が入っているなど、その中毒性については諸説ありますが、中国人にとっての国民食になっています。

中国人は友人・知人と食事をすることによって交友を深めることを重視しています。日本人ももちろんそうですが、中国人にとっては食事と酒がより相手に向かっていると言えるでしょう。食事で出てくる話題も、相手その人自身を知ることに力が注がれます。そのような重要な場の媒介として白酒とともに火鍋は重要な役割を果たしています。

中国人の生活様式や人の動態についてはこちらの記事もご覧ください。

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