中国のインフルエンサーが利用する抖音や快手などのショートムービーアプリで長尺動画が一部のユーザーから開放されています。最大で10分から15分までに延長された時間の中で中国のインフルエンサーたちは何を表現していくのでしょう。

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中国ショートムービーは次の段階へ

2019年7月から腾讯グループからの出資を受けているショートムービープラットフォームである快手は10分以上の長尺動画のアップロードを一部のユーザーに開放しました。現状のところ大多数のユーザーは11秒から57秒までの短尺動画のアップロードに限定されている中での施策です。

さて、同じくショートムービープラットフォームのライバルである抖音(Douyin:中国本家Tiktok)ですが、4月25日に60秒までのアップロードを許可していたところですが、6月以降一部のインフルエンサーに対して15分までの長尺動画のアップロードを開放しました。抖音は同時にユーザーに対してコンテンツ内容の充実を鼓舞しており、そのようなユーザーを積極的に抜擢して長尺動画の作成を支援、更に多くのフォロワーの獲得に繋げる意図があるようです。

中国のショートムービー市場の競争が苛烈さを極める中で、抖音を開発・運営する字節跳動(ByteDance:バイトダンス)は国際版であるTiktokを日本を含めた海外で展開していることは周知の通りです。ユーザーは15秒までの時間の中で流行りの曲に合わせて歌ったり踊ったり自由に表現をすることができます。Tiktokは5四半期連続でiOSのAppleStoreで最もダウンロードされたアプリになっています。

120万のフォロワーを抱える抖音アカウント”Xue_Zhang”は15分の長尺動画のアップロードにトライした1人です。その動画の中で彼は自分の姓が安であることを発表、彼の祖父母の日常生活を描いた内容の動画をアップロードし、100万を超える「いいね!」を獲得しました。

この新機能が僕の動画作成に影響することはないと思う。ただ、将来に渡って使用するかと言うと…どうだろう、記録するコンテンツには適していると思う。

彼はこう述べています。

長尺動画は製作者には歓迎されているようです。快手で41万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーである趙海波は、

あなたは10数秒の間に完全に何かを成し遂げることってできますか、できないでしょう?ただ、この長尺動画の導入によって発信側となるインフルエンサーの一連の入れ替えは起こるでしょうね。

と言います。15秒以内の短尺動画の場合、一瞬の面白さでファンを獲得することはできますが、長尺になると内容を充実させ、品質を上げていき、よりコンバージョン(対価の獲得)に繋げていくことができる発信者こそが受け入れられる、というのが彼の意見です。

バイトダンスは7月9日に抖音アプリのMAUが3.2億を超えたことを発表、快手の副総裁である王強は5月に同アプリのMAUが2億を超えたことを発表しています。バイトダンスとテンセントによって繰り広げられる中国ショートムービープラットフォームのユーザー獲得戦争は長尺動画の導入によって更なるステージにアップグレードされたようです。