日本でも”TikTok”で知られる中国の”字節跳動(ByteDance:バイトダンス)”社が運営する本家TikTokとしての”抖音”ですが、総裁の張楠が2019年4月24日に、同じくバイトダンス社が手がける”今日頭条”の中で、「”快手”の存在がなければ、抖音の2018年におけるDAUの急増はあり得なかった」と発言しました。腾讯(Tencent:テンセント)が出資している抖音にとってはライバルである快手に対する発言は何を意味しているのでしょうか。

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中国抖音総裁の張楠の公式声明

彼女が今日頭条の”微頭条”アカウントからポストした内容は上記の通りです。

快手との競争はポジティブなものであり、私たちは共同でマーケットを拡大し、サービスの可能性を探索し、ユーザーのニーズを検証しているのです。この競争関係の中にお互いを封殺したり、政治力を用いたり、法に触れたりすることはありません。

ショートムービーアプリの業界において、快手との競争は苛烈であり、そして愉快なものでもあります。私たち抖音がサービスを改善し続け、より良いUXを追求し続け、TikTokの名で海外を切り開いている間に、快速も同様に発展し続けています。私たちはお互いに尊敬し合う良きライバルなのです。

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継続する”頭痛”戦争

2019年3月20日に張楠は同じく微頭条アカウントにおいて、抖音が提供する”多闪”というSNSアプリがテンセントのAppStoreからダウンロードリンクを切られ、微信から多闪に登録したユーザーの顔写真やアカウント名等のデータ削除をテンセント側から要求されたことなどに対する、明確な反論を法律根拠をもとに示していたことはこちらの記事に詳しく書きました。

の記事に詳しく書きました。

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バイトダンス陣営の余裕

日本語でほとんど語られていない字節跳動(ByteDance:バイトダンス)でが、ショートムービーアプリだけでなく、MAUやビューなどの具体的な数値を見ていくと、すでにニュース系アプリでもテンセントエコシステムの大きな驚異となっています

今回の”快手”はテンセント陣営のショートムービーアプリですが、字節跳動、抖音側陣営の余裕を示しているとも言えそうです。

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中国の企業経営者は積極的にSNSを活用している?

また、このように企業のトップ経営層がSNSを使って相手方企業に対してメッセージを送信すること自体、日本人にとっては珍しいのではないでしょうか。日本ではリスクに対して保守的であるが故にトップになればなるほど公式声明については、メディア、コンテンツについて非常に慎重にならざるを得ません。また、世論が厳しいこともあって、ゾゾタウンの前澤氏が積極的にTwitterを活用した結果炎上、活動休止に追い込まれたこともあります。

一方で、中国のインターネット企業のトップは比較的自由なかたちで、かつ戦略的にSNS上で発言を行っており、その結果が奏功するケースも少なくありません大手飲食チェーンの西貝が迅速なトップ配信により炎上を収束させた事例なども参考になります。

攻めの広報、実は中国の方が進んでいるかもしれません。

字節跳動(バイトダンス)に関する記事はこちらから。

中国におけるコミュニケーションについての知りたい方はこちらから。

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