中国江蘇省高郵市で都市開発のために5,911もの村の祠が破壊され炎上中
江蘇省に高郵という地域があります。ここで信仰を集める”土地廟(祠のようなもの)”が開発のために壊され(拆)ネット上で議論になっています。伝統と発展が混在する中国の今を端的に表す事象、見ていきましょう。
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中国の農村に残る土地の神への信仰
”土地廟”は中国の農村でいたるところで目にすることができる普遍的な存在です。一つの村には一つの土地廟があることが普通です。土地廟はその土地における申請な場所です。神々の中でのランクはそれほど高くはないのですが、土地の神を祀っているとされています。しかし、今回の高郵における開発では、何と5,911もの土地廟が開発のために破壊されたことが物議を醸しています。
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広大な中国における文化的地域格差
高郵は江蘇省における副省級都市であり、上海市と南京市の経済圏に属しており、経済と都市が著しく発展している段階です。一方で、中国の農村地区には伝統的でおだやかで大きな中国が残っていることも事実です。経済のための盲目的な開発については、インターネットでも賛否両論の議論が繰り広げられています。
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農村の中でも特性が異なる中国市場の複雑さ
そして、中国の農村地区についても一言で言い表せません。高郵近郊の農村のように中国の中でも非常に経済力の高い江蘇省経済圏に属している農村の場合は、都市部の恩恵を農村が受けていること少なくありません。家族が都市部で働いていて仕送りを得ている、作物を都市部に売りにいくことによいってある程度の収入を得ることができる、インフラも充実しており買い物などにも困らない、などです。
江蘇省の農村と安徽省の農村とでは生活水準が全く違う可能性が非常に高いのです。沿岸と内陸、都市部と農村、資本家と労働者、学歴などなど、中国マーケットは複雑な構造になっています。マーケティングを行う際には意識しておいた方が良い事柄です。
中国のマーケットの複雑性について知りたい方はこちらへ。
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