15〜30際までの若年層における死因で自殺が1位になるのは先進諸国の中で日本だけであることは厚生労働省の最新の調査で明らかになっていますが、巨大な発展途上国である中国でも自殺に関するニュースは直感的ではありますが増加しています。実例を見ていきましょう。

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同じ中学校に通う学生が同じタイミングで飛び降り自殺

2019年4月15日の早朝、江蘇省除州市直轄の邳州市にある中学校である明徳実験学校において中学二年次の男子が朝食を食べて家を出た後、本来であれば自転車に乗って学校へ向かうところ、マンションの屋上から飛び降りて命を絶ちました。

この事件とほぼ変わらない時間に、同じ中学校に通う男子生徒がやはりマンションの屋上から飛び降り自殺を図り絶命しました。

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”三好学生”にも選ばれるほどの素行の良好な学生にも関わらず

息子に命を絶たれた家族の悲痛をうかがい知ることはできません。前者の男子生徒の父親は悲痛な表情を浮かべ、息子に対して教育上のプレッシャーをかけたり厳しい言葉で接したことはなく、自殺の原因としては考えられないと打ち明けています。彼の成績はクラス内で常にトップで態度も良く、毎年”三好学生”に選ばれているほどで、家庭内で特段の指導を必要とはしていなかったそうです。

家庭でも非常に良い子で、無駄遣いもしなかったようで、母親が彼の遺品を整理していた際に、机の中から以前先輩からもらった100元札が使われずにしまってあることを発見したそうです。自殺の前日、彼の様子に変わったところはなかったということです。

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ふさぎ込む様子だった学生が飛び降りた場所には謎の数値

後者の男子学生も家人から見れば前者の学生と同じような状況でしたが、唯一異なっていたのは、自殺した前日に非常に落ち込んだ様子を見せていたとのことです。彼の祖母は今でも息子がこの世からいなくなったことを受け入れられず、子どものことだから心に秘める悩みもあるだろうと考えていたそうですが、まさか翌日にこのような選択をするとは思い至らなかったとのことです。

そして、後者の学生が飛び降りたマンションの屋上の縁に上記のような文字が書かれていたことが発見されました。チョークのようなもので”死亡”という文字の横に、学生の名字である”丁”という文字が、さらにモザイクで処理された部分に家族も意味を思い当たることができない奇怪な数値が書かれていました。

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大らかな中国人、大陸人に落ちる社会的プレッシャーの影

同日に自ら命を絶った同じ高校に通う2人の男子中学生、互いの家族が相手の名字を息子の話から認識していたという事実はなかったそうです。家族からしてみれば、お互いに交流はなかったのではないかとのことですが、真相の究明は公安の手に委ねられています。

中国人の自殺者数は増えてきており、その理由も社会的なプレッシャーに寄るものが多く、若年層の自殺も跡を絶ちません。中国人の一般的な考え方として、「生きてるだけで丸儲け」的なものがあります。どれだけ苦しいとしても死んでしまえば何にもならないという考え方です。しかし、こうした考え方ができるのも1980年代生まれのいわゆる”80後”までなのかもしれません。現代の中国社会におけるプレッシャーは、仕事、生活の両面に渡って非常に強いものがあり、もともと楽天的な中国人にとっても耐えきれないものになってきているのかもしれません。それは、あまり幸せなこととは言えないようです。

中国の社会や生活の変化についての記事はこちらへ。

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