中国では電子タバコに関する法規制た整備されておらず、正式に流通されていませんでしたが、2019年内に中国の国家標準規格であるGBが公布される見通しが強まっています。3億人を超えるとされる中国喫煙人口を取り込むことにより、瞬時に1兆円規模の市場が生まれることになります。

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電子タバコに関する中国国家標準(GB)が批准段階に

電子タバコが中国発祥であるという事実はご存知の方、少ないのではないでしょうか。Wikipediaによれば、マイクロプロセッサを持つ電子タバコは2003年に中国の漢方医である韓力によって実用化されたとのことです。

それから16年が経過した今まで中国では電子タバコに関する法制度や規制が存在していません。ところが今年にはいよいよ正式に認可され、市場投入されるのではないかと言われています。2017年10月11日に検討が始められた電子タバコの国家標準(GB)は、現時点で”批准”の段階にあるとされており、GB規格として2019年内に公布される見込みとされているのです。

すでに北京市や上海市などの中国の最先端都市では従来の煙草に関する喫煙についての法規制が厳格化しています。その範囲は今年に入り、杭州市や深セン市に至るまで拡大している中、電子タバコは今までの野放図な成長から、規格化された成長段階に入ることが予想されています。

以前に上記の記事にまとめたように、中国の喫煙人口は3億人と言われており、その煙草市場を押さえている中国煙草の2018年の納税額は脅威の約16兆円。10%の3,000万人が電子タバコに乗り換えたとして、電子タバコ業界に上がる利益は1兆円以上になることは確実で、ドル箱市場なのです。

GB規格の公布と前後するかたちで、世界中のブランドが市場競争を開始すると見られており、阿里巴巴(Alibaba:アリババ)グループのブランドオーナー向け旗艦店モールである天猫(T-Mall)を運営する浙江天猫網絡科技有限公司は2019年5月30日に、行政交渉部門への経営許可(法人登記)における経営範囲に”電子タバコ販売”の項目を新たに付け加えました。

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中国電子タバコ関連銘柄 | すでにタバココングロマリットの大手サプライヤー

電子タバコは大きく2つのタイプに分けることができます。Vapeに代表される液体等の成分を蒸気に変えるいわゆる電子タバコと、iQOSに代表される加熱式タバコです。

Vapeタイプの電子タバコビジネスで最大の恩恵を受けると言われているのが、A株上場企業である億緯鋰能です。彼らが出資する麦克韋爾という会社は噴霧装置(ヴェポライザー)を製造しており、その90%はAltriaグループ(フィリップモリスのこと)など欧米の有力タバコ企業に製品を卸しています。

一方の加熱式タバコで恩恵を受けるのは同じくA株上場の盈趣科技です。iQOSブランドを供給するフィリップモリスに対する2番目のサプライヤーであり、iQOSに関する精密部品を供給しています。

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1兆円を超える巨大市場への期待

日本から中国へ向かう旅客が、大陸で生活する日本人のためにiQOSのカートリッジを大量におみやげとして買っていく姿を空港で見かけることは少なくありません。そして、最近では中国人向けに買っていく人が急増しています。中国ではiQOSは正式に流通していないためです。

喫煙大国の中国も上海万博をきっかけに急速に変わろうとしています。また、中国人の健康に対する意識や、ビジネスやプライベートの会合における贈答品としてのタバコに対する意識も変わってきているのかもしれません。

年末に向けて中国における電子タバコ関連の銘柄は「買い」かもしれません。くれぐれも自己責任にてお願いします。

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