著作権を偽造し競争相手を侵害で訴える、商標を奪い取り公式側を提訴する、偽の公式サイトを立ち上げブランドオーナーを画像の権利侵害等で訴える。すべては悪質業者の仕業です。淘宝網(Taobao:タオバオ)上で徐さん(仮称)が同様の被害に遭遇しました。

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法務行政とアリババは悪質業者に対して強い態度

徐さんは山東省出身、7年前にタオバオ上に店舗を開設、阿胶(あぎょう:生薬の一種で、ロバの皮を水で加熱抽出して作られるにかわ)の包装を販売していました。

2017年より2人の個人と1つの法人がたて続けに徐さんの店舗を提訴しました。内容は、徐さんの店舗が使用しているパッケージのロゴが彼らの著作権を侵害しているというもので、徐さんの店舗で最も売れ行きの良い商品を狙い撃ちしたものでした。

困った徐さんがタオバオを運営する阿里巴巴(Alibaba:アリババ)のカスタマーサポートに助けを求めたところ、この3人は徐さんの店舗の競合であり連携して動いていること、彼らが徐さんの店舗を提訴した根拠となっている著作権の証明書などの材料が偽造されたものであることが分かりました。

アリババの法務部門は徐さんに対して、これらの違法行為について提訴することをすすめました。それを受けて、杭州市の法院(裁判所)は3人の被告に対して徐さんの店舗に対する著作権侵害を理由とした提訴について即刻の停止措置をとる判決を出しました。

徐さんは引き続き民事で3人を提訴しており、経済的損失に対する損害賠償として25万元(約400万円)を要求しています。

中国社会科学院大学インターネット法研究センターの執行主任である劉暁春によると、

2019年元旦に施行された”電子商務法(いわゆるEC法)”では、悪意のある提訴についての責任と統制について明確に記載がされていますが、実際に法を執行する際には慎重な判断が必要となります。この判例は中国でも初めてとなるもので、今後の判決における基盤となることは間違いありません。

と話しています。

2018年のアリババが運営するプラットフォームにおける悪質なクレーム商品は59%減少、悪質クレームを受けた店舗は44%減少したとのことです。アリババ自体もプラットフォームの品質の向上に向けて、店舗と協同で悪質クレーム業者を淘汰する活動に力を入れているようです。

日本のブランドオーナーで競合からの悪質な嫌がらせを受けている企業や個人は、まずはアリババに相談してみるのが良いのかもしれません。