中国の「ロリータおばさん」、SNS暴露は事故ではなく故意だった
ロリータ少女に偽装したアカウントでムービー投稿を行い、中国中を騒がせた中年女性に対し、当該女性が放送を行っていた動画プラットフォームの闘魚(Douyu)が2019年8月1日の深夜0時に罰則適用とその内容を決定しました。
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計画的な犯行の背景には加熱する中国のSNSアカウント育成と広告によるマネタイズの流れが
その内容とは、彼女が過去にポストしたものも含めた全ての動画の削除と、彼女自身のアカウントについての永久停止という非常に厳しいものとなりました。
この事件は、”闘魚”プラットフォーム上で10万人以上のフォロワーを持つロリータ少女を特徴としたアカウント保持者が生放送中に「システムのバグ」により、58歳の女性がロリータ少女を”偽装”していたことが突然明らかになったのです。
彼女は生放送の中で可愛らしい少女の顔や、”ダイナマイトボディ”などの画像を視聴者に提供し、視聴者の大半を占めるであろう中国のオタク少年・中年たちの心を鷲掴みにしていました。
そして、裏切られたと感じた彼らは闘魚から離脱。その数は、10万アカウント以上となったそうです。
そしてこの事件、バグによる突発的な事象ではなく、計画的な”犯行”であることが明らかになってきたので、闘魚としても罰則を与える以外に方法がなくなったのです。
暴露事件について全国的にニュースが駆け巡った後、アカウントへの注目度は最高潮に達し、アカウントが暫定的に停止状態に入る前のフォロワーの数は100万人以上に達しました。そのアカウント資産をベースに美容品などをアフィリエイト販売することが真の狙いで、彼女単独ではなくチームとして活動がなされており、既に28万元(約448万円)もアカウント育成のために費用が拠出されたことが微博(Weibo:ウェイボー)上で暴露されています。
社会的混乱を招いたということで、闘魚も動かざるを得なくなった結果として、アカウント永久凍結を含めた今回の罰則適用となったというのがことの次第です。アカウントを育成し、マネタイズする。その流れの中で悪知恵を働かせる人間が出てくるのはどこの国でも変わらないということかもしれません。