中国広東省が深圳市の高校生32名に対して省内での大学受験資格を剥奪、背景に"高考移民"
中国の大学受験、いわゆる"高考"が6/7に迫ってきましたが、高考のためにだけに特定の学校のある地域の近くに引っ越す"高考移民"という人々がいることをご存知でしょうか。
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直前越境による大学入試資格獲得を行った32名の中国人高校生に省内での受験資格停止処分
深圳市教育局によれば深圳市富源学校から高考に臨む32人について高考移民であることを理由に広東省から省内における高考資格を取り消す通達が出されました。これは富源学校から高考に臨む学生のうち半数を占めるとのことです。
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高考まで残り1ヶ月を切った現在、学生たちには高考を受ける権利は残り続けるわけですが、各方面の努力の結果、彼・彼女たちは河北省で高考を受ける資格を手にしたとのことで、一安心です。
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広東省は2007年に省内での高考資格を得るためには、高校入学児に省に届け出を行うとともに、3年間の在籍をしたことを証明することを課していまるため、今回のような措置は合法的に行われたとのことです。
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良い大学を出ることが一族の将来を左右する過酷な中国の今を反映
中国では有利な条件で高考に臨むために高考移民の他に、家族の戸籍から外し希望する地域での家族の戸籍に変更するケースも少なくありません。中国で跡を絶たないこのような違法行為は、大学受験に対する親の強い期待が背景にあると思われます。
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中国では猛烈に勉強して受験で良い成績を修めようとする人々のことを”学覇”と呼びます。現時点で12億人以上を抱える大国の中で勝ち抜くことは並大抵のことではありません。中国の教育事情についての記事はこちらです。中国のお受験についての状況が理解できると思います。