中国のLVMHと言われる”山東如意”は積極的な海外アパレルブランドに対するM&Aを繰り返し、1998年には2億元(約30億円)であった売上を2016年に500億元(約7,500億円)を突破させ、ここ20年で260倍にするという驚異的な成長を実現しました。一方でM&Aによる債務も増加、2019年6月30日時点で385億元にまで積み上がっています。

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中国国有資産監督管理委員会を背景とする企業が26%株を引き受け

2019年10月18日に如意科技は支配株主である北京如意時尚投資控股有限公司の26%の株式を35億元で済寧市城市建設投資有限公司(以下、”済寧城投”)に譲渡することを正式に発表しました。済寧城投は国有資本監督管理委員会(SASAC)、すなわち中国の国有資本を背景とした会社ですから、山東如意に対する事実上の国有化が行われたことになります。

山東如意は”伝説上の人物”とされる邱亜夫が創業した会社で、現在も彼が董事長をつとめています。邱亜夫は17歳の時に済寧の紡績工場に工員として働き始めました。1977年、19歳になった彼は紡績向上のライン主任に抜擢されます。ここから彼の成功物語は幕を開けます。

2009年に彼は如意科技の支配株主として実質的なオーナーとなりました。その後、彼の指揮のもと、積極的なM&Aを行っていったのです。

一方で、買収した複数ブランドにおける全体的な統一性やシナジーと言った部分、更には全体としてのバリューチェーンやブランディングと言ったところまで、M&Aが効果を発揮するまでには至っていないのが現状です。

先行きの見通しがまだ遠い中で、負債圧力が重くのしかかった山東如意は、国の支援を仰ぎつつ、今後のバリューアップを続けていくことになりそうです。