2019年2月26日に中国教育部が児童教育に関する最新のデータを公表しました。幼稚園への入園者数が全国で1,864万人となり、前年比で74万人の減少となり、長期的な経済成長を支える基盤となる将来人口に大きな影響を与える指標として話題になっています。その他の指標も含めて中国の児童教育に関する現状を紹介します。

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教育部の発表によると2018年における高校生までの学生の総合計数は2.8億人となり、全体としては536万人増加しました。全体では人口の底上げ要因としてはポジティブと捉えられます。ただし、その構成内容として幼稚園への入学人数が大幅に現象しました。これは、直近の中国における夫婦の関係性や考え方を反映しているものと思われます。

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幼稚園への入学者数はここ4年間における変動が激しいことが特徴的です。数十万人単位で増加、減少を1年ごとに繰り返しています。2017年は中国の一人っ子政策が緩和され、一人っ子同士の親の結婚であれば2人まで子どもを生むことが許可された両親から生まれた子どもたちが幼稚園に入学する初めての年でした。当年の入学者児童数はその結果を受けて15.9万人の増加となりましたが、翌年となる2018年は前述したように74万人の大幅減少となりました。

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一方で2019年の秋からは、一人っ子政策の全面開放、すなわち全ての両親が2人まで子どもを生むことが許可されて以降、初めての子どもたちが入学するタイミングとなるため、2018年比で増加することが予想されています。

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また、教育部は優遇制幼稚園についての数値について、その比重が全体の68.6%に達したことを発表しました。優遇制幼稚園に通う児童の数は3,402万人で全体に対する割合は73.0%に達したとのことです。優遇制幼稚園は昨今の幼稚園への入園についてその数量、費用についての生活者の負担についての問題を軽減するために中央政府が推進している政策ですが、ある程度のカバレッジに達したことが分かります。

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2018年の幼稚園入学児童数の前年に対する大幅減についてはあまり悲観せずとも良いのかもしれません。一人っ子政策は全面開放されており、かつ優遇制幼稚園のカバレッジも一定の数値に達してきているためです。一方で、子どもを生む両親の立場で考えると、米国との経済戦争の最中、貿易黒字を維持して外貨を獲得することも困難になり、企業業績の悪化が見え始めている最中、以前よりも忙しく、かつ給与水準的には十分ではないという状況が顕在化しています。彼・彼女たちのプレッシャーに対して、政策がどれほど効いてくるのかについては、今年の幼稚園入園児童数は非常に注目すべきデータと言えるでしょう。

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