ApplePayが中国Alipay(支付宝)と提携?ティムクックCEO中国訪問の目的
2015年5月1日、AppleのCEOであるティム・クックが再び中国を訪れました。この来訪の最も重要な目的とされているのがApple Payサービスを中国市場に導入することだと言われています。しかし、中国で唯一の銀行を問わない決済手段を提供する中国銀聯(Union Pay)との話し合いは失敗に終わったため、Appleとしてはサードパーティの決済企業と提携する可能性が出てきました。ティム・クックはAppleはアリババとApple Payサービスの協業について話し合いをする予定があることを取材陣に漏らしました。
また、彼は取材陣に、Apple Pay自体の将来については楽観的で、米国市場における反応は悪く無い状態であり、もし中国市場への進出が順調に行えるのであれば、成長スピードは当初の予測を超えるものになるとも表明しました。
Appleとしては中国市場にApple Payを導入すべく多大な努力を重ねてきましたが、現時点では何の進展もありません。中国銀聯(Union Pay)との話し合いの中では、取引における手数料の分担について、Appleが主張している毎回の取引時に手数料が発生するという案は、中国銀聯やその他銀行からの納得を得ることが難しく、今回の話し合いは破談に終わってしましました。中国銀聯は中国における唯一の銀行を跨いで統一的な決済手段を提供する機関であり、ここで破談となったことはApple Payにとって短期間に中国市場に参入することが難しくなったことを意味します。
ティム・クックは、アリババやその他複数の銀行に対してApple Payとのサードパーティ契約を結ぶことを持ちかけており、提携先が提供する決済サービスを活用する形でApple Payサービスを中国で提供する可能性が強まりました。但し、提携先のサービスと重複する内容でもあり、かつ中国における金融サービス業の認可については厳しい審査が求められることもある中で、サービスローンチはそれほど簡単なことではないでしょう。