誰もが小さい頃に一度くらいは空を飛ぶ夢を持ったことがあるのではないでしょうか。その夢は時間とともに変化していくものですが、幼い頃の夢を持ち続け、自ら飛行機を時抱くして空を飛んだ男が安徽省に現れました。

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子どもの頃に家にあった宇宙船の絵が夢を持つきっかけに

2019年7月24日、安徽省懐寧県の公安当局(警察)が民衆からの通報を受けました。2日間に渡り有人の飛行機が飛んでおり、離着陸場所は普通の道路で車輌や歩行者が行き来しており非常に危険であるという内容です。公安当局はすぐさま現場に駆けつけ、状況を確認しました。

現場では飛行機を自作したと称する銭新苗という51歳の男が騒ぎの中心にいました。幼い頃、彼の家には宇宙船の絵が飾られており、それを見た彼は将来空を飛びたいと考えるようになりました。それも、自分で作った飛行船で空を飛ぶことを夢見たのです。

銭さんの学歴は中学校卒業です。彼が最初に飛行機を自作したのは2003年頃です。インターネットで飛行機のメカニズムや造り方を学んだ彼ですが、最初の飛行は失敗に終わりました。彼は失敗作となった第1号飛行機を家の納屋に置き、しばらくアパレル製造工場を興して仕事をすることになりました。

2014年、アパレル製造業界の雲行きが怪しくなり、彼の事業も芳しくなくなる一方、彼の頭には幼少期の頃からの夢が再び頭をもたげることになります。そして、同年の下半期から彼は再び飛行機の自作に取り掛かりました。

彼は以前と同様にインターネット上で造り方を調べるだけでなく、今度は飛行機メーカーに勤める有人にも指導を仰ぎます。

彼が今回製造したのは飛行機の模型の1:1サイズのもので、全てが完全な手づくりだそうです。材料は全てインターネット上で購入、全部で10万元(約160万円)かかったそうです。燃料は流石に専用のものを購入することはできず、ディーゼル混合気を使用しました。

彼のテストフライトは早朝を狙って5時頃に行われました。その時間であれば、道路上に車両や歩行者は少ないと考えたのです。しかし、公安当局としては見逃すわけにはいきません。航空許可も航空管制もない状態で、一般道路で飛行機を離着陸させることは危険極まりないわけです。

最終的に公安行政当局の指導を聞き入れた彼は、自ら自作飛行機を回収し、今後は民間航空行政当局の規則に従うことを誓いました。

とは言え、幼い頃からの夢を大人になっても持ち続け、それを実現させた彼の創造力と勇気については、一般の人にはなかなか真似のできないことかもしれません。彼の行動自体は賞賛されるべきものではありませんが、そこから学ぶことは少なくないのではないでしょうか。