驚異的な中国ファーウェイの研究開発費比率、Apple, ソニーも遠く及ばず

華為美女

直近の中国の記事で、ファーウェイ(華為)が過去10年間で1,800億元をR&Dに費やしてきたこと、同時に2015年には400億元を投じることが報じられていたので、興味を持って少し調べることにしました。過去10年間で1,800億元、すなわち年平均で180億元(約3,600億円)ですね。この金額が大きいのか、少ないのかを他の代表的なスマートデバイス企業と比較してみました。

3社の比較(但しナンバーワンを除く)

スマートデバイスで世界を代表する企業です。どのバブルがどの企業か分かりますか?ポイントは、この世界で圧倒的なR&D投資をしている企業は除いているということです。

バブルチャート1

焦らしても仕方が無いので、答えは下記の通りです。

バブルチャート2

横(x)軸は企業グループ全体としての売上高、縦(y)軸は売上高に占める研究開発費比率、そしてバブルの大きさは単年度での研究開発費の大きさを示しています。

ソニーは売上は大きいですが、研究開発費率が7%程度と、Appleの10.4%と比較して低いのです。14%と圧倒的なR&D投資を行っているのはファーウェイ(華為)です。この数値のインパクトは大きいです。

もちろん、ソニーはAppleは、スマートデバイスだけでなくその他のデバイスも作っているため、売上全体で占めるR&D投資の割合は薄まってしまうことにはなりますが、一方でファーウェイはスマートデバイスのためだけにソニーの倍近い金額を投じていることになります。

チャンピオンはあの会社

それではもう1社付け加えてみましょう。

バブルチャート3

勘の良い人であれば分かっていたかと思いますが、抜けていたのはサムスンです。サムスンのR&D投資比率は7.5%ですから、ソニーとあまり変わりません。テレビを取り扱っている点ではソニーに近いです。また、PCをまだ抱えていることを考えるとAppleに近い事業構造と言っても良いと思います。

22兆円という売上規模も改めて見ると恐ろしいものがありますね。トヨタの売上高が約26兆円ですから・・・。R&D比率は低いものの、圧倒的なのはその金額で、1.6兆円を年間で投下していることになります。最近は目立った動静が聞こえてきませんが、その底力はここにあるのでしょう。

編集後記

売上高ではサムスンに遥かに及ばないファーウェイですが、R&D投資は1/2くらいの水準です。そして、ソニーは遥かに後塵を拝しています。技術者の王国であったソニーですが、この数値を見てしまうと、もはやその看板も降ろさざるを得ませんし、今後もボディーブローのように韓国、中国企業との実力差が開いていくことになるでしょう。

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