龐大汽貿集団股份有限公司(Pangda:パンダー)という中国企業をご存知でしょうか。中国大陸における自動車ディーラーのトップ企業のひとつです。その龐大集団が2019年3月4日に孫志新副総裁と劉斌董事2人の当社持ち分をへらすことを発表しました。何が起こっているのでしょうか?

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経営層による持ち分の売却に先立ち、龐大集団は1月30日に2018年の業績報告を公開し、当期における親会社株主に帰属する当期純利益が60億元の巨額赤字であることが分かり、上場先の上海証券取引所も注目する状況となっています。

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この庞大集团ですが、2011年には経営破綻に陥ったSAABの買収に名乗りを上げ、中国政府の承認待ちあと一歩のところでSAABへ部品供給をしていたGMの反対にあい、白紙撤回された歴史を持っています。また、2013年にはスバルとの合弁会社を立ち上げ、スバルの中国における自動車販売のパートナーにもなっています。中国には永達集団などと同じく、自動車ディーラーの中で1, 2位を争う存在でした。

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龐大集団の業績報告によると、キャッシュフロー不足は深刻化しているとのこと。原因としては、メーカーからの仕入台数の不足によりインセンティブが減少した結果としています。ここから導き出される真の原因は、龐大が抱える複数ブランドの自動車販売が落ち込んだと考えるのが普通です。

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このような状況下で、小型商用車メーカーである上海通用(GM)五菱は龐大集団に対するディーラー契約を取り消したことを発表しています。理由は龐大集団の資金不足にあるとされています。傘下のディーラーにおける販売台数が減少し、結果としてメーカーからのインセンティブが低下、資金不足に陥り、契約メーカーからディーラー契約を外されるという、負のスパイラルに陥っていることが分かります。

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中国の自動車販売台数は2018年に初めてマイナス成長となり、自動車保有台数の上昇と共にマーケットは急激に変化していますが、龐大集団はその変化に適応できず、販売効率の低下を招いたことは大企業病であると専門家は指摘しています。

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2018年5月から10月にかけて龐大集団は傘下にある19店舗のディーラーを売却、26億元の資金を回収したとされており、現在800店舗ほどあるディーラーの約半数を売却、閉鎖などの手法により減少させる計画です。

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上記は中国のメディアによる報告です。龐大集団は2011〜2013年頃には飛ぶ鳥を落とす勢いの企業であり、日本の自動車完成車メーカーだけでなく、アフターマーケットへ製品を供給する自動車部品メーカーも非常に注目していました。中国の自動車市場は変曲点にあり、今後、完成車販売の保有から、リースを含めた利用モデルへの変革が起こることが想定されています。龐大集団が迅速にリストラクチャリングに成功した場合、また別の展開が待っているかもしれません。

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