毎日20万人の中国人の胃袋を支える中華まんチェーン、半世紀以上の歴史が時代を超えて紡ぐ伝統の味

ご存知の通り中国には多くの海外ブランドのファストフードチェーンがあります。一方で、昔から愛されてきた中華ファストフード店舗も頑張っています。70年の歴史を持つ北京で最大の中華まん専門店である慶豊包子舗を紹介します。

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300店で毎日20万人を迎える

資料によれば慶豊包子舗チェーンに含まれる店舗数は300店舗を超え、毎日平均で20万人の顧客を迎えています。年間の売上高は14億元の慶豊包子舗が属する北京華天飲食集団には他に鸿宾楼、烤肉季、烤肉宛、砂锅居、峨嵋酒家などのブランドがあります。

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慶豊包子舗の生い立ち

歴史を前世紀までさかのぼること1940年代、”万興居”という名の小さなお店が北京市の中心街”西単”の入口角地にありました。炒飯、米飯なども扱っていましたが、特に中華まんが評判でした。早くて美味しい中華まんは北京っ子たちにとって愛すべき軽食なのです。

その後、この店舗は中華まん専門店に業態を変えました。蒸し、茹での2つがメインで、伝統的に人気のネギ豚、エビ、具なしなど10種類程度のメニューを揃えていました。材料・製造品質にこだわり、餡の味にこだわり、飽くなき研究を地道に続けていた”万興居”が名を変えて慶豊包子舗として現代に受け継がれてきたのです。

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R&Dと品質管理に投資を行い、1,000店舗を目指す

さらなる拡大を目指す慶豊包子舗は、北京市に”北京慶豊食品科学技術研究センター”を設立、チェーン店舗で扱うすべての食材についての集中購買、加工、保存、配送の核として機能させ、店舗ごとの品質や味の統一を行っています。半世紀以上の歴史を持ちながらも現代に脈々と味を受け継いでいる慶豊包子舗、計画では2020年時点で1,000店舗まで拡大するとしています。北京に旅行された際には是非食べてみては如何でしょうか。

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大都市圏ではなくなりつつある中国庶民にとってのファストフード

中国人は共働きが多いため外食比率が高く、朝食についてはこのような形態のお店でさっと食べることが少なくありません。中国のファストフードは路上に息づいています。上海市のようにそういった小さなお店を街の景観のために潰していってしまうケースもありますが、外国の人間からしてみれば名残惜しく感じます。中国の庶民生活の象徴として少しでも残っていってほしいものです。

中国の飲食店周りについては、”新飲食”としてこちらにまとめています。

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