中国人はタフです。それは一般大衆はもちろんのこと、富裕層の二代目として生まれたお嬢様ですらタフなのです。美貌も兼ね備える彼女に天はどのような試練を与え、彼女はどう受けて立ったのでしょうか。

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中国随一のエネルギー企業創設者の娘として生まれ、挫折を経験しつつも結果を出すその強さ

写真は李亜倩という中国人女性です。並の人ではありません。

彼女は中国の発電コングロマリットである漢能控股集団の設立者である李河君の娘で、いわゆる富二代(日本で言うところの”二代目”)のお嬢様です。

少し前になりますが2015年のフォーチュン富豪番付の中で父である李河君の個人資産は1,600億元(約2.6兆円)に達し、馬雲(Ma Yun:ジャック・マー)や万達(ワンダー)グループの王健林を抜いて中国人としてトップに立ちました。

漢能控股集団(以下:漢能)は1994年に設立された民営企業で、10年をかけて金安橋水力発電所を建設したことで名が知られています。この発電所は年間で数十億元(数百億円)のキャッシュを生み出していると言われています。

その娘である李亜倩の名前は富二代の界隈ではあまり名前が出てきません。北京で生まれた彼女はその後、中国屈指の名門大学である清華大学に進学します。2年後には南カリフォルニア大学へ転入し、学士資格を取得しました。

実はこの話、単純な成功譚ではないのです。清華大学に進学した彼女でしたが、さすがは中国の頂点を極める人材が揃い競い合う環境の中で、少なからずプライドが傷つくことがあったようです。そこには彼女が生まれ育った環境が影響していました。

軍人を多く輩出する家系に生まれた彼女は、非常に厳格な教育環境の中で育てられました。発言、態度、着る服も含めて厳しい基準があり、トップになることこそに意味があり、高考では”状元”を取らなければならないというプレッシャーの中で育てられてきたのです。

清華大学でいわゆる挫折を経験した彼女は、アメリカで大学に通う傍らマッキンゼー等でインターンの経験を積み、在学期間中に友人とゲーム会社を興し、最終的には8,000万元(約12.8億円)で売却することに成功します。

その後、中国国内のテック系企業や韓国のアパレル企業をそれぞれ数百億円規模で買収し、彼女自身、投資家としての才能に気づくことになります。この規模からすれば余談になりますが、2008年に北京市で9,000元/㎡で購入した自宅は、2010年に売り出した際には2万元/㎡まで値上がりしていたようで、ここでもしっかりと利益を確定しています。

日本的に言えば”お嬢様”としてこの世に生を受けた彼女ですが、その境遇が故に早い時期から相当なプレッシャーを受けてきたことは間違いありません。そのプレッシャーに一度は折れてしまった彼女を受け止めたのは自由の国アメリカ。そこで復活を果たし、しっかりと大陸で結果を出してくるあたり、中国のトップエリートたちの底力を見せつけられたかのようです。

中国のEMBAの名門である長江商学院で学び終えた彼女は香港人富豪とのネットワークも手に入れます。そして北京の四大エリートクラブに出入りするようになる中で、インターネットユニコーンである捜狐(Souhu:ソーフー)の創設者兼董事長・CEOである張朝陽(Charles Zhang:チャールズ・チャン)と結婚します。

一番の趣味はお金儲け。

と断言する彼女。やはり只者ではありませんでしたね。