香港のプロテスト、暴動、色々な言い方がありますが、それぞれに解釈があるでしょうし、解釈の全体となる事実認識についても千差万別だと思います。ここでは、2015年2月にアリババのジャック・マーが香港の若者に向けて話をした内容について再掲します。示唆に富んでいます。

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当時の記事から香港の若者に向けた強いメッセージを引用します。詳しくは、引用部分の下にあるリンクから原文をたどって下さい。

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豚のような人にはなるな

さて、四つ目の観点は、香港のチャンスの今とこれからについてです。

最近、大陸で大変流行した言葉があります。「風が吹けば、豚でも飛ぶ」。豚です。Pigですね。

もし皆さんが良い風がくる場所にいるのであれば、ひとたび風が吹いたら豚でも飛ばすことができます。だから多くの人が良い風を探しています。

どこにチャンスがあるのか、どこからチャンスが来るのか。風が来れば、豚も飛ばせます。しかし、風が過ぎてしまえば、みな落ちてきた豚にぶつかって死んでしまいます。

豚は自分を変えることはできまえん。自ら歩むべき道を創り出すこともできません。他の人が成功したのを見て、自分もそのチャンスに乗ろうとすることではダメなのです。

本当に豚のような人もいます。チャンスが通り過ぎていったのに、全く見えない人たちです。もっと酷いのは、チャンスを手にしたにも関わらず、それを災難に変えてしまう人です。

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香港の若者たちは一歩踏み出そうとしていないだけなのです

今日の午後、多くの友人から、香港の若者にとってどのような技術や才能があれば起業できるかということを聞かれました。本当のところ、香港にはチャンスが比較的多くあります。多くの香港の若者がアリババで実習をするのを目にし、交流をしましたが、何も言うことはありません。彼らは知識をたくさん持っています。Knowledgeableです。

香港の地政学的な位置、グローバル化された世界における金融機能があります。整った法治、素晴らしい教育。大陸には皆さんのように優秀な素質・環境を持つ学生は現時点ではそれほど多くありません。

ただひとつ、香港の若者たちは一歩踏み出そうとしていないだけなのです。

今日の香港には面倒なことになっています。しかし、世界中に面倒なことはあります。ヨーロッパには面倒なことはありませんか?アメリカは?日本は?大陸は?どこにだってあるんです。私の父親にだってあります。祖父にもあります。どのGenerationにもあります。どの国のどの地区にだってあります。面倒なことなど何もないと言っている成功企業がありますか?

面倒からは逃げるのが良いのでしょうか?面倒なことがあれば誰かを罵りますか?それとも自分で解決しますか?多くの人は文句を言う時に、一方では、このまま文句を言い続けるのだろうか、それとも自分を変えるべきだろうか?と思っているはずです。

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香港も含めて、これからは創造の時代

香港のチャンスについて、私は皆さんを慰めに来たわけではありません。そんな能力も持ち合わせません。ただ、皆さんに言いたいのは、この瞬間、15年前よりも確実にチャンスは多いということです。社会は大きく変わりました。インターネット時代は整い、デジタル時代は始まったばかりです。今、社会はIT時代からDT時代に移り変わっています。

イギリスの蒸気機関の発明によって第一次工業革命が起こり、人類は身体能力、筋肉の量、脚力の限界から解放されました。結果、イギリスは社会を支配し、急速に発展しました。そして機械化を急速に進めました。たくさんの工場が生まれました。イギリスはスペインを倒し、オランダを倒して急速に成長しました。

第二次工業革命はアメリカによってもたらされ、製造業の大規模化、標準化、ライン化、サプライチェーン管理、ITにより、再び人々は限界から解放されました。

では、ハイテクは就業機会を失くすのでしょうか、創り出すのでしょうか。実際には、第一次工業革命、第二次工業革命の中で、無数の新しい就業機会が生み出されました。このIT, インターネット時代、人間は脳の限界から解放されます。考えてみてください。人類が身体の限界の解放を初めて200年、脳の解放が始まったのです。今までは製造業の時代、これからは創造の時代と言っても過言ではありません。

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未来を想像できるのは若者たちだけ

今日、皆さんにしっかりと記憶していただきたいこと、それは今話をしている内容は皆さんの親は決して聞いたことがないということです。私は今まで父親と数多く論争をしてきましたが、父親の立場で分かったことがあります。自分が子供に対して間違っていた。子供に対してあれやこれやと指導をしてきましたが、実際には子供の方が色々なことをよく知っている。ただ彼・彼女は私と論争がしたくないだけなんだ、それが現実なんだと。

今、多くの座って見ている方々、私は皆さんに対して人生経験では勝っています。確かに我々(年配者)はその点では凄い。しかし、多くの年配者は皆さんの知識量には勝てないのです。インターネット、君の過去は凄かった、しかし今の勢いは別のところにあります。

IT革命、デジタル製造業、全てが変わってしまいました。ずっとチャンスがありませんでしたか?誰がテンセントや、百度、小米、淘宝(タオバオ)のような企業が出てくることを想像できました?

IBMが生まれた頃、私にはソフトウェアが現れることは予想できました。しかし、ソフトウェアの出現以降、その後に何がでてくるのか想像することはできませんでした。Yahoo!の後にGoogle、Googleの後にAmazon、Amazonの後でFacebook、Facebookの後でアリババ、アリババの後に続く企業は確実に出てきます。

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私が変われば、世界が変わるのです

皆さん、ただ皆さんが理想を掴みとろうとするかだけです。皆さんが、一緒に理想を行動によって実現する仲間を見つけようとするかだけです。成功者は皆この道を通ってきたのです。

成功したいと思うなら、家を買えるようになりたいと思うなら、家を必死に追い求めてはいけません。自分を変えることです。他人の困難を変えることです。私は自分の子供を変えることはできません。しかし私自身を変えることはできます。私が変われば、世界が変わるのです。

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