中国ECプラットフォームに関する正規品の最低価格を調べるプロジェクト

夏場から進めていた一連のプロジェクトが年末で一区切りしました。とある日系メーカーからのプロジェクトで、中国のECプラットフォーム上での正規品の最低価格がどこにあるのかを明らかにしたいというのが、クライアントの到達したいゴールでした。

個人的にも非常に興味深く、かつ打ち手がひとつひとつ明らかになっていく過程が面白く、クライアントとともに没頭して進めることができました。もちろん結果の詳細について公表することはできませんが、そこから得られた中国におけるECプラットフォームについての2018年の見通しについて簡単にメモを起こしておきます。

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中国で流通する正規品の最低価格ライン

越境EC公式旗艦店の価格を基準とした場合、正規品の最低価格ラインが70%程度であれば正常ラインであると、現時点では言えると結論付けています。これはプロジェクトの過程で様々な分析を行った結果です。詳細はここでは触れることはできませんので、個別にお問い合わせください。

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正規品の最低価格ラインの見極め方

中国のECプラットフォーム上での正規品の最低価格は単純に分析することはできません。それは、一定数量で模倣品が出回っているためです。正規品と模倣品が混在している状態ではどこでラインを引けば良いのか難しいところです。

もちろん詳細は書きませんが、簡便な方法として越境C2Cチャネル、すなわち阿里巴巴(Alibaba:アリババ)であればTaobao Globalと呼ばれている”全球購”での最低価格ラインが正規品の最低価格であると仮定して良いと結論付けました。

C2Cの領域でわざわざ模倣品を日本へ逆輸入した後に、再度EMS等で中国へ直送することの手間と利得のバランスを考えると、模倣品が越境C2Cチャネルには流れづらいであろうという考え方を前提としています。

簡便的な方法ですが、このラインが越境EC公式旗艦店の70%を下回っている場合には中国における小売価格は荒れていると認識ができ、何らかの対策を打つべきです。

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越境チャネル支配率と中国ECプラットフォーム流通総額には正の相関がある

中国ECプラットフォームにおける越境チャネルとは、例えばアリババ系であればB2C形態の天猫国際(T-Mall Global)とC2C形態の前述した全球購(Taobao Global)の2つが越境チャネルです。この他に中国国内系としてB2C形態の天猫(T-Mall)とC2C形態の淘宝網(Taobao:タオバオ)があります。アリババ以外のチャネルについても大まかにこのような分類ができると思ってください。

越境系、中国国内系を合わせた中国ECプラットフォーム全体の流通量は、越境系プラットフォーム上での流通量と正の相関が、現時点では見られました。因果関係ではありませんが、越境ECが伸びているということは、中国全体で伸びているということです。

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公式店舗支配率と価格統制度には正の相関がある

書いてしまえば当たり前ですが、メーカー等のブランドオーナーの公式店舗(旗艦店)での小売流通シェアと、価格の統制度(正規品の公式価格と最低価格との差の小ささ)には正の相関関係が見られました。これも因果関係ではありませんが、あえて因果として捉えれば、公式チャネルが力をつければつけるほど価格の統制力が上がるということも仮説としては言えそうです。

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では中国EC法施行の後の戦略とは?

上記の結果を受けて、2019年1月1日に施行される中国EC法を捉えて、来年以降中国ECプラットフォーム業界、そしてそこに商品を乗せて販売する日本のブランドオーナーにとってどのようなリスクが想定され、その対策は何であるのか?については明日書き起こします。お楽しみに。

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