中国では世界に先駆けてモバイルインターネットの5G化がスタートしましたが、通信網を握る各通信キャリアが密かに4Gの通信速度を落としているという噂が駆け巡っています。

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中国工業信息部までもが火消しに動く

2019年8月22日、通信キャリアのスタッフがメディアに漏らしたところによれば、チャイナモバイル、チャイナユニコム、チャイナテレコムの三大通信キャリアにおける当該問題について、4Gの通信速度が落ちていることは事実であるとのこと。一方、その原因は容量無制限のメニューを各社が強力に広告宣伝した結果であるとのことです。

5Gのサービスについては現在テスト運用期間であり、各社ともに9月末まではテストを続けると発表しています。報道によれば、9月1日から正式運用となるとの噂も流されていますが、上述した状況を考えれば現実的ではなさそうです。

このような状況下、2019年8月18日の夜に“机智猫”というSNSアカウントがポストした内容がインターネット上を駆け巡りました。それによれば、8月10日から契約上ではダウンストリームで300Mbpsが約束されていたところ、100Mbpsまでしか速度が上がらないというものでした。

またこの騒動を受けて、とあるインターネットメディアが4G通信速度の下降について簡単なアンケートを行ったところ、4,739名から回答を得ることができ、その内4,039名が通信速度の低下を実感したと発表しました。

ここで終わりません。騒動が大きくなったことを懸念した工業信息部(日本で言うところの経産省と総務省の合体版)の通信研究院が動きます。研究員は四半期ごとに通信速度の定点観測を行っていますが、4Gのダウンストリーム通信速度については年々速度が上がり続けており、最新で調査を行った7月では平均で23.8Mbpsと過去のデータと比較して明確な速度低下は認められないとの意見を公表しました。

そして、更にメディアが内部スタッフなどの意見を聞いたところ、5G普及のために4Gの速度を意図的に下げているということはあり得ず、4Gについて速度無制限のメニューを各社が強力に広告宣伝をしたことによる通信帯域の圧迫により速度が落ちているという内部情報を得るに至りました。

ネットでのひとつのポストが中国国家工業信息部まで動かしてしまうのですからインターネット時代は凄いというのか、もしくは5Gに関する話題が沸騰しているというのか、穿った見方をすれば、5G普及のために炎上するための材料を投入したと捉えられてもおかしくないほどのフィーバーであることは間違いなさそうです。