字節跳動(ByteDance:バイトダンス)傘下の抖音(TikTokの本国版)が百度に対して不正競争防止法を根拠に9,000万元と30日間の謝罪広告を求めれて提訴した当日に、百度が同様の内容で逆に提訴するという事案が発生しました。

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バイトダンスがバイドゥのコンテンツ盗用を提訴

2019年4月26日午後に抖音は、百度が大量の抖音のショートムービーを”百度検索”上で盗用しているとして、不正競争防止法に基づき、百度に対して盗用の即時停止と損害賠償9,000万元、そして百度のトップページへの謝罪広告の30日間の掲載を求め、北京市海淀区の人民法院に提訴しました。

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抖音によれば、百度は抖音から権利許諾を受けていない状況で、百度が提供する”簡単捜索(サーチ)”アプリにおける”ホットトピック”の中で”抖音”というチャネルを設置し、ショートムービーをアプリ上で提供。更に、そのムービーには抖音のウォーターマークが技術的に消去されていたとのことです。

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バイドゥも同じくコンテンツ盗用でバイトダンスを提訴

この件と同じ日に、百度は逆に抖音を保有するバイトダンスを北京市海淀区人民法院に提訴しました。内容は百度に対する権利侵害の即時停止と損害賠償9,000万元、そしてアプリ上での30日間の謝罪広告の掲載と、全く同じ内容です。売られた喧嘩を買った形と言えます(どちらが先にしかけたのかは微妙ですが)。

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百度によれば、抖音が提供するニュースアプリ”今日頭条”の検索結果に百度の”Top1製品”、すなわち百度で検索した際にトップに出現する結果が掲載されていたというものです。結果は上図のようなもので、今日頭条で検索した結果には、”抄自百度”=”百度が作成したもの”という意味の暗号が挿入されていることを根拠に、百度の検索アルゴリズムへのタダ乗りが権利侵害に当たるとしてバイトダンスを提訴したという訳です。

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盗む盗まないは争点ではなく、最終的に勝てるかどうか

9,000万元はお互いにとって大した金額ではありませんが、ライバルとして譲れない部分と潰されたメンツについては拘りたいということでしょうか。いずれにせよ、中国のインターネットユニコーンにとって賠償金額は大したことはなく、訴訟については望むところ、むしろ最終的にどちらが生活者から利用されるかどうか、というところしか見ていないというところが本当のところではないでしょうか。

しかし、よく考えてみると、この話が本当であるとすれば百度はサーバー上で盗用したコンテンツのウォーターマークを自動的に消去しており、かつ相手が百度の技術で作成したコンテンツを盗用した場合に暗号を”すかし”として入れ込んでしまうという手の入れようで、テクノロジー的には百度の勝利と言えるかもしれませんね。

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