杭州の美しすぎるニコ生主 - 中国のオタクカルチャー最前線
8, 9㎡、PC1台、マイクが1台、カメラが1台、ベッドがひとつ、テーブルと棚がひとつずつ、これがネット番組で司会をつとめる”杭州小獅子(杭州のライオンちゃん)”と呼ばれる女の子のスタジオです。
彼女の本名は”程影”、彼女は毎日の大部分の時間を部屋で過ごし、昼は寝たりテレビを見るなどして、20, 21時から朝の3時まで生放送を行います。
程影曰く、今は自分探しの途中とのこと。大学卒業後、ジムで働きつつ雑誌モデルを行ったり、ショッピングセンターで服を売る仕事などにも就きましたが、内向的な性格であったため続きませんでした。その後、友人から演出を教えてもらい、ネット番組を自ら立ち上げることになりました。彼女は自ら”オタク”であることを認めており、外に出ないでも済むネット番組は自分にとても合っていると話します。
ネット番組が始まった後の彼女は先程の恥ずかしそうにしていた雰囲気とは全く変わり、歌を唄い、ジョークを飛ばします。彼女の歌はよく音を外しますが、それが”萌え”の雰囲気を上手く醸し出していて、ファンはますます彼女の虜になるそうです。
日本ではいわゆる”ニコ生主”にあたる彼女ですが、中国でもこの分野盛り上がってきているようで、人気の主になると一日の収入は5桁(約20万円以上)を数え、誕生日などに生放送日が重なった場合には100万元(2,000万円)に達する人もいるようです。程影はこの1年間ほどの活動で1万人のファンを集めており、「上にも下にも沢山いる」いわゆる中程度の主だとのことです。
生放送を楽しみにしているファンのために、外に出るのは数少ない友人の誕生日くらいで、もちろんボーイフレンドはいません。番組上では人気爆発、しかしひとたび舞台を下りれば孤独な彼女は、「もし、お嫁さんにいくことができるのであれば、番組の”主”は絶対にやらない」と最後に言いました。
編集後記
まず、1枚目の画像、程影さんの背後にあるポスターは何だか分かりますね、コナン君です。日本のニコ生文化は、中国政府がいくら規制しようがジワジワと中国に入っていきます。決してマジョリティにはならないでしょうが、この辺りの日本のコンテンツの強さは特筆すべきですね。
もし、中国のニコニコ的カルチャーに触れたい方がいらっしゃったら、是非ともbilibili(ビリビリ)を見て下さい。下の画面だけでもなんとなくお分かりいただけると思います。