2歳で英文ブラインドタイピング!中国人の幼児が通う最先端の英語教育学校にて
中国人の友人の紹介で、上海市にある児童向け英会話学校に行き、授業の様子を見せていただくと同時に、経営者たちと話をさせていただく機会がありました。そこで見たことが結構衝撃的だったので紹介します。
読む、聞く、話す、書くが連動した教育
この学校の対象者は中国で言うところの3歳〜12歳、すなわち日本で言う2歳〜11歳ですから、幼稚園生から小学生までです。このページのトップにある画像に見られるように、小さな子どもがマイク付きヘッドホンをつけてパソコンの前に座り何か作業しています。
画面には、「こんにちは」、「みんな」などという意味の中国語が順次表示されていき、それを見た子どもたちは「Hello」、「Everybody」などとキーボードでタイピングすると同時に、発声もしています。同時に、耳で聞いて入力する方法もあります。
1分間続けるこの練習、入力結果と発声結果が正しくなければ間違いとなります。そして、この速度が凄まじく、速い子で1秒間かからずに1単語を正解させていきます。もちろんブラインドタイピングです。早い子で2歳弱もいることもあるそうですが、ブラインドタイピングについても8時間程度で完全にできるよいうになっているとのこと。
皆、ゲーム感覚でPCに向かっているのですが、無音の世界で2, 3歳の子どもたちが猛烈なスピードで文字を入力している姿は異様な感じすらしました。
身体を動かし楽しむ英語学習
この学校、PCでの学習以外に、授業も行われます。先生は皆外国人で中国語は一切使いません。授業は単なる座学ではなく、歌ったり踊ったり、時には2人でゲーム的に勝ち負けを競ったり、とにかくアクティブです。出席している子どもたちは目がキラキラと輝いていて、勉強というよりは何かスポーツに取り組んでいるような、前向きさが見られました。
電子化された教材
先ほどのPCでの学習もそうですが、この学校の教科書は全て電子ブック化されています。単語、文法、発音の3つに分けて、構造的に学習内容が電子ブックに落とし込まれていて、自分の弱点や、復習したい部分にすぐにアクセスができ、かつダイナミックに連動する画面コンテンツを見ながら勉強することができます。
特に注目したのが発音についてです。発音について、ここでは書けませんが非常に面白いロジックで教材が作られていて、見せて頂いた後、中国人の英語の発音が日本人と比べて非常に自然であることに納得できるように思いました。
クラウドO2O化する戦略
今後はモバイルアプリを開発し、固定された場所以外でも学習ができるように深化していくそうです。更に、大手のメーカーなどと協業し、学習した成果によってポイントを蓄積し、それが実際の商品やサービスに交換することができるようなかたちを目指してサービスを立ち上げているところだそうです。
創設者は台湾人
この学校、台湾人が台湾で立ち上げたサービスで、上海に進出し直営校としてこの学校を経営しています。その台湾人経営者2人にお目にかかったのですが、社会貢献意識が非常に強いと同時に、ビジネスマインドもものすごく高い。すなわち、まずしっかりとお金を設けた上で、儲け過ぎた分について中国や台湾などの貧しくて教育にお金をかけられないような人々にお金を回していきたいと考えていらっしゃいました。
上海の徐汇区の直営校で出した実績をベースに、今後はクラウドO2Oサービスを立ち上げると同時に、その他の区、市、地区においてはFC加盟校のかたちでネットワークを拡大していく戦略です。教材ノウハウがソフトウェアの中に入っていることと、学校自体のリアルオペレーションに工夫が凝らされているため、容易に真似ができるとは思えません。
いずれにせよ、子どもたちの目の輝き、ダイナミックな動き、そして一生懸命英語を学習する姿に圧倒されました。それだけ、彼らのサービス・コンテンツに魅力があるということですね。中国の子どもたちは中国語と英語を操ることができることで、世界のほぼ全ての人々と普通に会話をすることができるようになっていきます。すごい国を隣に持ったということです。