中国网上(ネット)で農民の自作ラップが2chでヒット、更に中国メディアが取り上げる今時の構図
たまには肩の力抜けたポストします。日中友好ということで。
農民工がかなりファンキーなラップを披露し、2chでも話題になったことを、更に中国メディアが取り上げるという面白い現象です。中国の農村の風景が背景になっています。皆さん、あまり馴染みの無い風景でしょうから、是非ご御覧ください。
ネタは大衆網から。
日本の若者が集うインターネット上の論壇「2ch」にて、最近中国の若い「農民工」のスレッドが出現しました。内容は、中国河南省の1人の農民工が自作したMusic Video「春運歌(旧正月大移動の歌)」で、日本の「KUSO(糞)文化」の風格も兼ね備えており、日本の若いネットユーザーの間でかなりホットな話題となりました。この90後(1990年代生まれ)の農民工はMVの中で、自分が大都市から逃げて農村に戻ってきた経験を歌っていて、それが日本のサラリーマンに強烈な印象を与えています。
この「友好国を驚かせた」青年農民工「九娘(芸名)」は河南省の南陽人で、彼が自作したMV「春運歌」は、以前に中国国内のメディアで「南陽の民工が家を建てるために帰村し、「春運歌」を編集し注目を集める」と報道されました。動画サイトでは200万以上のページビューを稼いだそうです。彼は普段から歌ったり表現したりするのが好きで、ネット配信するようになりました。この作品では蔡依林(ジョリン・ツァイ)の新作「Play我呸」の歌詞を変えて「春運歌」として編曲。友人にビデオを撮ってもらい、ネット上にアップしました。農民工の新世代として、今までとは違う生活と考え方を、広く知ってもらいたいという気持ちだったそうです。
さて、国内で盛り上がりを見せる中、日本の2chにもリンクされ、歌詞も日本語に翻訳されました。「春運歌」の歌詞には、
・春運(旧正月の民族大移動)
・北漂(都会に出て職を探すも上手く行かずに浮遊する)
・富二代(金持ちの二代目ボンボン)
の概念が表現されています。
・90年代の農民工の心情をどうやって代弁しようか
・都会で5年働いて、残ったのは6つに割れた腹筋のみ
・半年前に都会に分かれを告げて、前進泥まみれでネット生放送
・Y币(ECサイトの仮想通貨)使って家建てるのも悪く無い
・ネットで金ためて、自分で家建てて、旧正月の大移動には参加しない
などなど。
MVの中では自らの新しい家の屋上でムーンウォークまで披露しています。
シニカルで自信たっぷりの歌詞と、不思議なMVの魅力(?)でネット上では、
・この農民工、すごい才能があるね。
・確実に「富二代」だよ。自分の家あるからね。
と評判になっています。
日本のメディアも中国の農村の現状には注目をしていて、2chの中では、
・このファッションめちゃくちゃ面白い。G-Dragon(韓国BIGBANGリーダー)の真似か?
・農村ビジュアル系と都市のヒップホップの融合でウケる。
・こんなことやるのは理由があるでしょ。身体はらないと農村生活の面白いところは分からない。
・俺みたいに引きこもりじゃないだけ、マシだな。
などのレスがついていました。
(引用記事は以上)
ちなみに、歌詞ですが、他の部分についても2chから抜粋すると、
ひつじ年の新年帰宅ラッシュの忙しそうな人々
朝五時に並ぶ多くの人々
60年代の北京の爺ちゃんは乗車券のオークション
90年代の出稼ぎの子達はどう思うのだろう
マイナス4, 5度の北京で必死に工事をする人々
炎天下の広州は暑くて死にそう
あくる日も来る日もFoxconnの残業
パイと豆乳もって地下室で寝る
街ではかっこつけた野郎のパーティ
俺は可愛い子となんかとは見合わねえ
5年働いて残るは6つに割れた腹筋
だけどお金だけは貯められなかった
金持ち?知らねえよクソッタレ
正社員か非正規?知らねぇよクソッタレ
美人でセレブ?知らねぇよクソッタレ
元々のスレッドは、こちらです。
「KUSO文化」というものが出てきたり、「友好国」という表現が出ていたり、以前にも取り上げた過酷な労働で有名なFoxconnが出てきたり。草の根外交じゃないですが、こういうところは結構つながっていて面白いです。