コンサルティング会社に対するコーチング的アプローチの導入
創業者である寺村が新卒で入った野村総合研究所は当初上場をしておらず、各自が自身の興味のあり、かつ社会的に意義があると思われる分野で思う存分価値を創造し発揮していた。職位関係なく天下国家を自由闊達に語る風土があり、皆がイキイキと仕事をしていました。
翻って現在、コンサルティングファームはPMOをクライアント企業から受託することが収益の中心となり、PDCAを精度高く、時間厳守で回していくスキルを発揮し、価値を出すことが中心になりました。「正しく、確からしく、時間通りに進める」ことがコンサルタントに求められ、「良い子」の集団となった結果、「面白く、ワクワクするプロジェクト提案」ができなくなりました。
某コンサルティング会社の中でフェローという立場から社内コーチとしての関わり方を行うことを進めており、ガチガチの「正しい良い子」としての組織を揺らし、「面白く、ワクワクする」集団としての側面を持たせることで何が起こるのかについて挑戦しています。
この挑戦は必ず世の中にインパクトを与えることを予感しており、それが現実になることで某コンサルティング会社は唯一無二のポジションを手に入れ、日本の大手企業から組織の行動変容を「楽しく」実践する世界をリードすることになると信じています。
地方製造業のマネジメント改革に対するコーチング的な関わり
25年間実施してきたマネジメントコンサルティングとしての関わりである「正しい答えを上から指示する」スタイルを手放し、1on1のコーチング、関係性システム(チーム、組織)に対するコーチングの関わり「傾聴し、相手を信じてフィードバックをすることにより、中から行動が生み出されることを信じて待つ」スタイルを徹底。コンサルアプローチでは起こり得なかった手応えを実感しました。
具体的には、コンサルアプローチでは「しぶしぶ、やらされ」で動いていたと思われるが、コーチング的な関わりにより「ゆっくりではあるものの、自らの意思で、いきいきと動き出す」ことが個人、組織においても確認されています。結果として、変革のスピードが遅いことや、時には各々が動いた結果により衝突が生じることもあるが、それも含めて個人、チーム、組織が手応えを感じていること、それによって自身が成長していることを価値として実感しています。
まだ予感に過ぎませんが、継続した結果として、どこかでしきい値を越え、圧倒的な定量的成果が生まれる期待があります。コンサルタントとしての自身にとっては「守破離の破」であり、正しい答えを与えたいという衝動に駆られるものの、”自己管理”を徹底することで抑え、コーチとして「信じて託す」アプローチをしている。それ自体が自身にとっての成長でもあり、何よりも、顧客が変わっていくこと自体が感動体験になっています。
上意下達のスタイルが大半を占める日本企業にとって「挑戦」であり「冒険」なのだが、このスタイルこそが次の経営であり、日本企業が生み出す価値に繋がり、強いては個人が生き生きと生きていくことに繋がると信じています。