中国淘宝(タオバオ)が国家認定による中古車オークションに参入

淘宝オークション

2015年6月10日、アリババグループ傘下の”淘宝拍売(オークション)”と”中国汽車(自動車)流通協会”が、中国での中古車の国家標準による認証制度と中古車信用システムの構築について戦略的パートナーシップを結んだことを発表しました。同時に、淘宝オークションは、全国で初めて国家認証の下で中古車のネット販売イベントを開催し、广汇グループや元通グループなど、国内有数の自動車メガディーラー7社がこの認証機構に率先して加入したことを発表しました。

オークションページには、ボルボ、ローバー、現代、BMW、ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディ、ビュイック(GM)など30以上のブランドの201台が業界認証の下で6月13日北京時間10時に正式にオークションが開始されました。価格は10万元〜70万元(約200万円→1,400万円)で、最も人気が高いのは10万元前後。その内、11万元のボルボC30は8,000人以上がウォッチリストに加えているとのことです。

オークションに掛けられた長安汽車の車、3人入札しています

オークションに掛けられた長安汽車の車、3人入札しています

2014年の中国における中古車取引台数は605万台と非常に小さな市場でした。中古車の取引において標準が無く、消費者も知識や経験が無いためです。今回、淘宝網が中国汽車流通協会のお墨付きで国家認証を付与することによって、消費者を安心させ市場を活性化することが狙いです。中国汽車流通協会が定める認証では、車の使用年数が7年以内、走行距離数は15万kmまで、国際車検機構が定める114項目の検査に合格していることなど、事細かに定義がされています。

編集後記

淘宝オークションの当該中古車オークションページを視る限り、ウォッチしている人は数千人単位でいますが、入札している人はそれほどまだ多くありません。元々、モータリゼーションが始まったばかりの市場で、良質な中古車という概念があまりなく、かつ沿岸部の発達した都市で購入された中古車は、ブローカー経由で内陸部側へどんどん流れ、市場が特になくても勝手に売れて行く世界なので、中央集権型の市場や標準を作りにくかったのです。協会とメガディーラーが淘宝網と組んだことで市場化されていくか、今後の注目です。

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