奮い立つ!小米(Xiaomi)董事長 雷軍の台湾での新年の挨拶(前編)

小米のCEOである雷軍が、新年明けた12日に台湾を訪問し「両岸モバイルインターネット新年会」に出席し、700〜800名の聴衆を前に彼自身の夢を語りました。その全文を翻訳したので、味わってみてください。

 


起業家として言えることは、重要なのは年齢ではなく心であるということです。私はずっと自分は若い創業者だと思っています。こうして台湾にやってきて、台湾の若者たちと起業について討論ができるということは本当に得難いことだと思います。

 

若いということ、起業ということについて語る際に重要なキーとなるのは「夢」です。「夢」は全ての人にとってエキサイティングな言葉です。私自身も夢によって深く心を揺さぶられています。

 

2ヶ月前、私は浙江省の烏鎮で開催された世界コンピューター大会にて、パネルディスカッションに参加しました。舞台上には7, 8名のパネラーがいて、アリババのジャック・マーや、AppleのEVPであるBruce Sewellもいました。モデレーターは私に、小米の現在の夢はなんですか?と聞きました。そこで私は直接夢を語りました。「小米はこの5〜10年の間にスマートフォン市場におけるグローバーるリーダーになる」と。

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この夢について、私は特に問題は無いと考えています。なぜならひとりの若い創業者にとって、このような夢を持つことは当たり前なのです。それができるかできないかに関わらず、私達は少なくとも夢を持つべきなのです。

 

次にモデレーターはAppleのEVPに対して、「あなたはどう思いますか?」と聞きました。彼は私に向かって「It’s easy to say, hard to do.」と答えました。私は舞台上で赤面してしまいました。しかし、私は「笑われるくらいの夢でなければ、それは夢でない」と思います。

 

少しの疑いもなく、小米は5〜10年内に世界一になると宣言して、笑われました。更に、モデレーターは私に「(先ほどの意見に対して)どう思いますか?」と聞きました。まったく、私がどのように答えれば良いのでしょうか。その一瞬、私は本当に何を話せば良いのか分かりませんでした。一方で礼節を欠くわけにはいきません。この気まずい時間をやり過ごさなければなりません。その時私は、私とBruceの間に座っていたジャック・マーを見ました。そこで、アリババが上場した際の、人々を奮い立たせるような講演の内容を思い出したのです。

 

その講演で、ジャック・マーは彼自身と同じような人間がいて、仮に成功するだけの能力があるのであれば、100人の内80人の中国人は成功することができるでしょうと言いました。彼のような人間とは、すなわち大学受験に三度目でようやく合格し、卒業後も仕事を見つけることもできず、ガードマンをやろうと思うものの必要ないと断られるような人間のことです。だからこそ、やはり夢というものは必要です。万が一にでも実現するかもしれないんです。

 

だから、私はAppleのEVPに向かって、こう答えました。「夢はやはり必要です。万が一にでも実現するかもしれません」と。

 

夢の話の続きをしましょう。みなさんは小米が5〜10年内に世界のリーダーになると思うかもしれませんし、ただの嘘つきだと思うかもしれません。しかし、一方で小米は創業して今までどのくらいですか?まだ5年も経っていません。小米のスマホに限って言えば、3年と3ヶ月が経ったところです。わずか3年強の時間で小米は中国市場のリーダーになりました。いや、厳密に話しましょう。たった2年半の時間で、世界第3位となったのです。

 

もし3年前に、私が「中国のリーダーになる」と宣言していれば、恐らく皆さんに笑われたことでしょう。小米を創業し、加速的な成長をもたらすに至ったものは何だったのでしょうか。

 

それは比較的簡単に説明できます。私は大学一年生の時、図書館で1冊の本を読みました。「Fire in the Valley: The Making of The Personal Computer」という本です。70年代末期、80年代初頭における、スティーブ・ジョブスのようなシリコンバレーの創業ヒーローの物語です。読了後、私はあまりにも興奮して何日か眠れず、武漢大学の運動場を一周、また一周と歩きました。私はその時に立志上の偉大な人間になりたいと思いました。その年頃の若者にとって心は平安としてはいられません。私は、人生の目標を決めました。人と同じことはやらない、自分は自分のことを成し遂げる、と。

 

このような夢を掲げ、私は早期に起業しました。最初に起業したのは「金山ソフトウェア」で、その後「卓越網」に吸収されました。金山をIPOした後、私は退職しました。当時37歳、それから数年はエンジェル投資家として、若い人の起業を支援しました。

 

40歳になったある日の夜、夢を見ました。明日、テストに参加しなければならないというものでした。その時の情景から、私は小さいころに掲げた夢を覚えているのだろうか?その夢を追求する努力をしようとしているのだろうか?私の一生はこのように終わるのだろうか?と思いました。夢から覚めた後で、決心しました。もう一度やってみようと。2010年のことです。私はもう一度起業しようと、小米を創業することを決めたのです。

 

なぜか?私は80年台の後半に、世界で通用する一流の企業を作りたいと考えていました。もちろんその時には条件が足りませんでしたが。

 

この夢を懐に、私たちは小米を創業しました。しかし、この夢のことを、今日の人は誰も信じません。4年前はもっと信じる人はいませんでした。しかし、私達の源流では、この目標を実現するために小米を創業したのです。

 

世界で通用する一流企業となるために、私達は世界中で最も優秀な人材を探しました。創業メンバーの8人中5人はアメリカで仕事をしていましたが、帰国し小米を立ち上げました。3人は中関村(北京のIT集積地)における創業者でした。平均年齢は40際を超えました。台湾では40歳を超えても若者ですが、大陸ではもはや年配です。40数歳で創業なんでできないと思いますよね。当時の私にとっての最大のプレッシャーは、他の人に偶然見られたらどうしようか、ということでした。「おじいちゃんたちは老人になりたくないの?その年で起業なんてする必要あるの?」と言われるかもしれない。傅盛(獵豹の創業者、30歳代前半で創業)のような若い経営者はどう思うだろう?「雷軍はホラ吹きだ」と言われるのではないだろうか?そんなことを考えていました。

 

(後編に続く)