アメリカで大学を卒業した4人の若者が中国に戻りスナックで起業!

 

重慶の4人

中国では”起業ブーム”です。その波が”90後”と呼ばれるいわゆる1990年代生まれにも波及していることについては下記の記事でも触れたことがあります。

中国で「大学三年次の起業」がブーム、「90後」の起業家3人の物語から

今回、紹介するのはアメリカ帰りの重慶人4人の話です。

 

アメリカから重慶に戻った”海亀”4人が起業

重慶市沙坪坝区林泉雅舍小区にオフィスを構える”90後”の4人の名前は、涂宋灵、袁洋、張鹏、凌晨。涂宋灵、袁洋、張鹏の3名はアメリカのアイオワ州立大学を、凌晨はオレゴン大学を卒業しました。

「アメリカの大学を卒業後、4人は揃って重慶に戻りました。僕らは皆落ち着きがなく好奇心が旺盛で、規律でがんじがらめになる生活が嫌でした」と起業の発起人である涂宋灵は言います。彼はアイオワ州立大学で金融学を専攻。両親は重慶で事業を手がけており、小さな頃からそれを見て育ち、起業をしたいと考えるようになったとのことです。

「帰国して起業するという選択に両親は驚きました。彼らは私に安定した職について欲しかったようです」と述べる涂宋灵は、昨年何度か海外へ行く機会があり、そこで中国の自動車部品メーカーの海外事業部で仕事をするチャンスを得ましたが、断ったそうです。

 

目をつけたのはO2Oの”スナックバー”

米国に学習の場を求めた4人が狙いを定めたのは食品でした。彼らは”扭腰客(ニューヨーク)”というスナック食品ブランドを立ち上げました。スナックとは、ドライフルーツやナッツ、ビーフジャーキーなどのことです。

「その他のスナック類と異なり、ネット上で販売しています。また、同時に個性十分なスナックバーを開店予定です」。既にスナック類のネット販売を開始してから半年が経過。2016年初頭に開く予定のスナックバーでは、消費者に体験を提供する目的で様々なスナックを試食することができるそうです。正にO2Oモデルです。

プロモーションや値引きによる従来型の集客ではなく、4人の90後が考えたのは”体験”の提供であり、そこでは値引きを一切しないことにしています。この”体験”の提供は、涂宋灵は自らオーダーメイドのサービスを使った経験にもとづいています。

「明け方になろうとした時に、出前のサービスを頼んだことがあります。自分は外にいて忙しかったのですが、ガールフレンドの誕生日だったので朝食を頼んだのです。受け取った彼女はとても喜んでくれました」

 

wechatでサプライヤーとのアカウントを開く

2014年末、事業を開始してまず躓いたのはサプライヤーに認めてもらえなかったことです。サプライヤーは大ロットでの取引がメインで、1万元以上にまとめて発注することが普通でした。そこで彼らは持久戦を開始しました。

「毎日SMSを送ったり電話をかけたりするとサプライヤーに煩わしいと思われます。ですので、週末や祝日を狙って、挨拶のSMSを送りました」

同時に、サプライヤーが微信(wechat)上でポストした内容には必ず「いいね!」を押し続けました。結果、1ヶ月後にはサプライヤーと取引のアカウントを開くことができ、2015年初頭から販売開始にこぎつけることができました。

現在起業をして半年、毎月5万元(約100万円)を売り上げる彼らのストーリーはまだ始まったばかりです。

 

編集後記

中国にはそれこそビーフジャーキーなど小さなお菓子や駄菓子を売っているFCが都市部でかなりの数で展開されていたことを記憶していますが、このO2O型の”スナックバー”はどのような体験を提供するのでしょうか。渡米して金融を学んだ彼らがリアル店舗を展開する動機が”自由に仕事がしたい”ということも、安定志向が強まる今の中国の中で、もう一方の若者の潮流を現しているように思います。

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