商用で中国に入国する際はMビザを取得したほうが良いという話 (寄稿)

これからは中国国内で商用など業務に係る渡航をされる方はできるだけ事前にMビザを取得する方が宜しいようです。1月30日付けで駐広州日本領事館から「中国の入国査証(ビザ)に関する新規定について」という注意喚起が発令されました。そこには昨年11月に人力資源社会保障部から「外国人が短期業務目的で入国した場合の手続き秩序」(原文は外国人入境完成短期工作任務的相関弁理秩序)が発令され、2015年1月1日から施行されていることに関する注意喚起が書かれております。どういうことかと言うと、長期滞在ではなくてもZビザが必要になる場合やMビザが必要になる場合が明記されております。

visa

外国人の短期入国業務任務とは、外国人が下記の業務を行うことで入国し、かつ90日を超えない場合を指す(原文は外国人入境完成短期工作任务,指因下列事由入境,且在境内停留不超过90日的)とし、下記の場合は「短期工作証明」を取得し、駐各国中国大使館領事部においてZビザを取得しなければ行けません。その内容とは下記のものになります。

  • 中国国内にて技術指導、協力、管理などの任務
  • 中国国内でのスポーツ団体などでの訓練、指導など(教官・選手を含む)
  • 中国国内での撮影(コマーシャル・ドキュメンタリーを含む)
  • ファッションショー(カーモデル等を使った広告撮影を含む)
  • 中国国内で収益を上げるコンサート・演劇などの興業
  • その他人力資源保証部門で定めた任務

また含まれないものには

  • 購買した機械の設置、保守、調整、撤去、指導及び研修
  • 中国国内での中期目標に対する指導、監督、査察など。
  • 中国国内の支社、子会社、代表処に対する短期任務
  • スポーツ大会への参加(選手、コーチ、スポーツドクター及び付随する人員。ただし国家体育組織が要求し、かつ中国の主管部門の批准を受けて登録証をもって参加する大会などを除く)
  • 無報酬での仕事もしくは外国から報酬をもらうボランティアなど
  • 文化部が批准書上で収益を上げる興業と明記されていないもの。

になり、こちらは内容に応じてMもしくはFビザが必要とされております。

日本人は15日間まではノービザでの滞在が認められております。2014年7月8日に中国外交部から発令された文章の中にも、観光、商用、親族訪問と明記されてはおりますが、先日順徳市の取引先に出張に行っている方が、実際はどうなんだろう?と、順徳市の外交部に確認をしたところ、ノービザで滞在出来るのは観光及び親族訪問という返答をもらい、商用にはビザが必要であるという解釈になりました。

また日本の中国領事館の判断は下記の通りになります。

Zビザ必要
90日を超えない短期業務任務(**1日目からZビザが必要)
*中国国内の提携先で遂行する各種の技術、科学研究、管理、指導

MビザでOK
*購入した機械設備にともなうメンテナンス、試験、取り外し、指導研修
*中国国内で落札したプロジェクトについて指導、監督、検査
*中国国内支店、子会社、代表処に派遣されて行う、短期業務

昨年末、上海郊外の松江で日系企業の出張者がノービザで何回も商用での滞在を行っておりましたが、摘発されて日本円で数億円の罰金を支払わなければならなかったという事態も発生しております。

商用で中国に滞在する方は事前にMビザを取得する事をお勧め致します。

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